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超音波検査におけるプローブ操作のMR遠隔指示システムの開発と評価

 遠隔医療支援の1つに,看護師が患者宅に訪問し,医師は病院から遠隔で診療する形態がある.その中で超音波検査を遠隔で実施する場合,医師はテレビ電話を通して口頭で看護師に指示する.しかしながら,超音波検査における超音波プローブの操作は,プローブの当てる位置や角度,当てる強さによって描出されるエコー画像が異なるため,専門性の高い操作が求められる.そのため,口頭での指示が困難である.

 本研究は遠隔医療の要素技術として,看護師が遠隔地にいる専門医の超音波プローブの動きを模倣しながら超音波検査を可能にするためのMixed Reality技術を用いたプローブ操作指示システムの開発を目指す.

 

VR空間で触れるボードへの指による描画機能の評価

 近年,VR技術を利用した教育が学習意欲や学習効率の向上に期待されている.そこで,実際に実空間のアクリルボードに触れながらVR空間に文字や図形を描画可能なタンジブル方式の手書き文字入力システムを開発した.一般的なタッチパネルは,触れることで内蔵されている電極間の静電容量に変化が発生し,接触判定を行う.一方で本システムは,磁気式モーションキャプチャ装置を使用して実空間のアクリル板および手指の位置姿勢を測定し,指とアクリルボードの接触を判定することによってVR空間のボードでの文字や図形の描画を実現した.

 本研究では,実空間のタッチパネルとVR空間のボードとで漢字のなぞり書きによる比較実験を実施し,構築したシステムの文字入力機能の書きやすさを評価する.